ダイエット

ウォーキングで得られる4つの効果と継続するための心得

先日の健康診断の結果はいかがでしたか?

年々増加していく体重や、血液検査の結果を見れば見るほど、健康な身体で過ごすことの難しさを実感されているかと思います。

今回は、あなたがこれからも健康に過ごしていくために、ウォーキングが与える健康効果について紹介させて頂きます。

次の健康診断ではお医者さんをアッと驚かせましょう!

ウォーキングの健康効果について

ウォーキングの効果は主に下記の4点が挙げられます。

  • 体脂肪率を下げる
  • 血圧を下げる
  • 運動を習慣化できる
  • ストレスに強くなる

ではそれぞれについて詳しくみていきましょう。

体脂肪率を下げる

ウォーキングは有酸素運動といい脂肪を燃焼する効果が高い運動の1つになります。

体脂肪は全身から少しずつ使われていきます。

少しずつバランスよく減っていくので変化を実感するまでに時間がかかるかもしれません。

よって、すぐに効果を実感することができなくても数ヶ月単位で継続して行うことが大切です。

血圧を下げる

血圧が気になる方は、運動療法としてウォーキングを実践してみましょう!

厚生労働省は、運動療法によって血管内皮機能が改善し、降圧効果が得られるとされています。

またその運動の種類は有酸素運動が有効とされており、ウォーキングもその1つになります。

運動を習慣化できる

ウォーキングは日常生活の延長線上にあり、年齢や性別を問わず始めやすいのが特徴です。

いきなりハードな運動から始めるよりも、まずは習慣にしやすい運動を行うことがおすすめです。

運動は継続していくことで効果を実感することができるので、無理なく継続しやすく、少しハードルの低い運動であるウォーキングはおすすめです。

ストレスに強くなる

私たちがストレスを受けると副腎皮質からコルチゾールといわれるホルモンが分泌されます。

このような理由からコルチゾールはストレスホルモンといわれています。

このコルチゾールですが、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にしている方は、このホルモンの分泌量が運動習慣がない人と比較して少ないという検証があります。

有酸素運動を行っている時は、心拍数が上がり、汗をかき、身体にとってストレスとなる為、コルチゾールが分泌されますが、運動が終了すればコルチゾールの分泌量は通常に戻ります。

このようなサイクルを繰り返しているうちに、コルチゾールは常に適切に分泌されるようになるので、身体のホルモンバランスが乱れにくくなります。

ウォーキングを継続することで、仕事やプライベートでストレスがかかる状況にあっても、ストレスに強くなることができます。

ウォーキングの効果を上げるために注意すること

空腹時のウォーキングは低血糖を引き起こし、具合が悪くなってしまう可能性があるので避けましょう。

また、食後すぐにウォーキングを開始すると消化不良を起こします。

少なくても30分以上開けることを勧めます。

その理由について詳しく紹介していきます。

空腹時は避ける

ウォーキングは、比較的負荷の低い運動をある程度の時間、継続して行う運動になります。

この時、ウォーキングを始めて20分程度は血液中の糖分が主なエネルギー源として多く使われます。

それ以降、脂肪を使う割合が増えていきます。

空腹時は血液中の糖分が少ない状態になっているため、空腹時の運動は動悸や冷や汗、頭痛などの症状が出てしまうことがあります(低血糖症状)

エネルギー不足でのウォーキングはウォーキング中に体調を崩してしまうことがあるので、ウォーキングの効果を上げるためには空腹時は避けましょう。

食後は30分以上空ける

それでは食事とウォーキングを行う時間の適切なタイミングについてご紹介します。

食後すぐに運動をすると消化不良を起こしてウォーキング中に腹痛が起きてしまう場合があります。

よって、消化吸収のための時間として、少なくとも30分は空けることをおすすめします。

ウォーキングを行う予定時間に応じて食事の内容が変わるので下記をご参考ください。

ウォーキング30分前 果物
ウォーキング1時間前 バナナ、ゼリー飲料(バナナは消化に時間がかかるので腹持ちのよい果物になります)
ウォーキング1~2時間前 おにぎり、パン、うどん、サンドウィッチなど(主に炭水化物)
ウォーキング4時間以上前 牛肉、鶏肉、魚(主にタンパク質)

バランスのよい食事はエネルギー源となります。しっかり食べてウォーキングに生かしましょう。

また、油の多い食事は消化に時間がかかります。なるべく控えめにしましょう。

仕事から帰ってきてからウォーキングに行く場合は、上記の内容のような軽食をとり、ウォーキング後に足りない分を食べるといいかと思います。

帰宅の安心感と終わった達成感でドカ食いにならないよう、ゆっくりよく噛んで食べるように意識してみてください。

ウォーキングの効果を上げるポイント

ウォーキングを行う際に下記の5つを意識することで効果が上がることが期待できます。

  • 早歩きで行うこと
  • 大股で行うこと
  • 坂道のコースを利用すること
  • 20分以上行うこと
  • 心拍数を計測しながら行うこと

是非、意識しながら行ってみてください。

早歩きで行う

ウォーキングを行うスピードによって運動の強度(メッツ)が変わります。

座って安静にしている状態が1.0メッツとなっており基準になります。

効果を上げるためには下記のスピードを意識してみてください。

ウォーキングのスピード 運動の強度(メッツ)
とてもゆっくりのペース(3.2km/h) 2.0メッツ
ゆっくり(3.2~4.0km/h) 2.8~3.0メッツ
楽しく歩ける位のペース(4.5~5.1km/h) 3.5メッツ
速いペース(5.6km/h) 4.3メッツ
とても速いペース(6.4~7.2km/h) 5.0~7.0メッツ

ウォーキングの効果を上げたい方は、3メッツ以上のややキツイと感じる位のスピードの早歩きを意識してみてください。

なるべく大股で行う

大股でウォーキングを行うことで、ウォーキング時に下半身の筋肉がより大きく動かされます。

大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングスなどは下半身の大きな筋肉なので、これらがしっかり動くことでウォーキングの効果が上がります。

普段の歩幅より少し大股で行うことを意識してみてください。

坂道を利用してみる

坂道では、自分の上半身を前に倒し、腕を大きく振りながら地面を強く蹴らなければ前に進むことができません。

意識をしなくても動作が大きくなり、エネルギー量が増えるので、ウォーキングの効果が上がります。

慣れてきたら坂道のコースにも挑戦してみましょう!

時間は20分以上行う

善玉コレステロール(HDL)は末梢組織や細胞から余ったコレステロールを回収して、肝臓に運搬する役割があります。

このことから、善玉コレステロールは脂質異常症の進行を阻止する働きがあるといわれています。

そこで善玉コレステロールを活性化させるために、厚生労働省が勧めているのが通常速度のウォーキングです(中強度以上の運動:3メッツ以上)

2005年の善玉コレステロールの効果を研究した結果によると、善玉コレステロールを増加させるためには、1週間に合計120分間の運動または1週間に合計900カロリーを消費する身体活動を行うことが最低でも必要とされるとのことです。

これは1日17分程度の運動を毎日行うと1週間で120分間となります。

よって、ウォーキングを毎日行う場合は、20分程度行うことが効果を上げるために必要な時間となります。

 

※脂質異常症…生活習慣病の1つ。2007年に高脂血症から名称が改められた症状。

血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質代謝に異常をきたした状態のことを指し、

動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などにつながる原因となります。

血中脂質レベルは1回の運動では影響を受けません。

そのため血中脂質レベルに好影響を与えるには数ヶ月以上の長期的な運動療法が必要となります。

心拍数の計測

心拍数は運動の強度を図るための1つの目安になります。

ウォーキング中はこまめにチェックをながら自分の疲労度と照らし合わせてみましょう。

脂肪燃焼を目的とする場合、最大心拍数の60~70%が効率的といわれています。

年齢に応じて目標とする心拍数が変わるので、下記の図を参考に心拍数をチェックしてみてください。

年齢による心拍数の変化

ちなみに、安静時の心拍数は1分間に60~100回となっています。

運動前の体調チェックとして計測してみてください。

今はスマートウォッチに心拍数の計測機能がついていることがほとんどです。

上手に活用してウォーキングの効果を上げましょう!

※心拍数は、あくまでも目安です。無理して上げようとするのではなく、その日の体調に応じて調整しましょう。

ウォーキングは運動が苦手な方にも効果的

ウォーキングは運動に苦手意識がある方でも、効果を実感することができる運動です。

その理由について4つの理由からご紹介させて頂きます。

  • 場所を選ばない
  • 時間を選ばない
  • 道具が必要ない
  • 1人でマイペースにできる

詳しくご紹介していきます。

場所を選ばない

運動となれば、その場所まで移動しなければスタートできないものが多く、それだけで面倒に感じたり、ハードルが上がってしまうという方もいらっしゃるかと思います。

ウォーキングは場所を選ばず、どこでも行うことができます。

運動が苦手な方にとってはわざわざ移動する必要がないことは、大きなメリットになるかと思います。

時間を選ばない

朝のウォーキングを日課にされている方もいらっしゃいますね。

夕方以降もウォーキングをされている方を見かけることがありますし、意外と夜中でもウォーキングをされている方がいらっしゃいます。

このようにウォーキングは、あなたのライフスタイルに応じて好きな時間に行うことができます。

スケジュール調整が自由にできるということは、運動が苦手な方にとって好きな時に終わることができるともいえます。

今日は頑張ってみようかな、と思える日にウォーキングを楽しんでみましょう!

道具が必要ない

多くの運動は専用のアイテムが必要で、まずはそれを購入しなければいけません。

「買ったところで続かなかったら…」「意外と高額だな…」という不安要素がセットになりますが、ウォーキングに必要な道具はシューズとトレーニングウエアです。

どちらもこだわらなければいつもの靴と普段着でOKです。

手軽にスタートできることは運動のハードルを下げてくれるはずです。

1人でマイペースにできる

ウォーキングは基本的に1人で行います。

複数人で行うチームスポーツや、1対1で行う運動は、コミュニケーションを取らなければいけない場面もあるかと思いますが、1人でマイペースに運動をしたい方にとって、ウォーキングは、スタートしやすい運動かと思います。

好きな音楽を聴きながら、のんびり自分のペースでできるウォーキングを楽しみましょう!

週何回でウォーキングの効果が出てくるのか

たった1回のウォーキングでは、効果を実感することはできません。

定期的に継続して行うことで効果が出てきます。具体的な回数や頻度をご紹介させて頂きます。

毎日行うことが一番早く効果を実感することができる

厚生労働省は、毎日30分以上の運動を続けることが望ましいとしています。

また時間に関しては、1日の合計時間が30分以上になることを推奨しています。

合計時間が30分になればよいので、10分間の運動をこま切れに3回行う形でも大丈夫です。

ややきついと感じる程度の強度で行うことで効果が上がります。

なかなか時間が取れない方は、気軽に1駅分ウォーキングをすることからスタートしてみて下さい。

週1回からでも継続すること

とはいっても、なかなか毎日30分以上のウォーキングを実践することができる方は少ないと思います。

まずは、週1日だけでもウォーキングを行ってみてはいかがでしょうか。

全くやらないより、たとえ週1回だけでも運動を行う習慣がついてくれば、ウォーキングの効果を実感することができます。

あなたのライフスタイルにウォーキングを組み込んでみてください。

ウォーキングのモチベーションを維持する方法

ウォーキングは継続することで効果が上がるとご紹介してきました。

よってウォーキングを始めたら、その後はモチベーションを維持していくことが必要になります。

これからも長く楽しみながら継続していくことができるように、3つの方法をお試しください。

効果を実感できているか計測する

開始時の写真を撮っておいたりウエストや体重を測って記録しておきましょう!

1ヶ月単位で結果を見ていくと効果を実感することができるはずです。

1日、1回の変化は微々たるものですが、継続してきた成果が可視化できるとモチベーションが上がり、自然と継続したくなるような嬉しい効果が得られます。

また、ウォーキング中のタイムを計測してみることもおすすめです。

少しでも短くなるように大股早歩きで行ってみることで効果も上がりやすくなります。

是非、お試しください。

新しいコースを探す

私たちには五感といい5つの感覚を持っています。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚です。

これらを全て感じることができるのが運動です。

特に外を歩くウォーキングにおいては、景色が変わることで視覚を刺激し、街の音、人の声などで聴覚を刺激し、草の匂いや雨の匂いで嗅覚を刺激し、水分補給で水を飲むことで味覚を刺激し、風を感じれば触覚を刺激します。

このように五感が途切れることなく刺激されることで脳が活性化するため、認知症の予防に適した運動とされています。

新しいコースに行けば、また新しい刺激が入ってきます。

新しい場所にいく楽しみがモチベーションを上げてくれるでしょう。

またはいつもと違う時間帯にウォーキングに行くことも新しい刺激が多いコースとなります。

是非、お試しください。

新しいウエアやシューズを買う

今は、たくさんの種類のウエアやシューズがスポーツショップに並んでいます。

ウォーキング用のシューズは、ある程度長く歩くことを想定して作っているので、軽いものが多く、またウォーキング中の足の動きをアシストする機能に優れています。

このような機能性の高いシューズは怪我の予防としても有効です。

もちろん、お持ちのものでも十分に使うことができるので、必ずしも必要ではありませんが、長く続けていくために1足はあるといいかもしれません。

ウエアに関しても、シューズと同様に軽くなっていたり、汗の速乾性が高いものや、腕を振る動作がしやすくなったりと様々な工夫がされています。

新しいウエアやシューズは、どこか新鮮な気持ちでウォーキングをすることができます。

やっぱり新品って嬉しいですよね。

ウォーキングの効果を実感し運動を楽しみましょう

ウォーキングは、今日からすぐにでも始められる健康の維持、増進にオススメの運動になります。

たとえ5分でも構いません。

家の周りを1周だけでもいいので、運動というハードルを上げすぎずにまずはやってみましょう!

是非、ウォーキングの効果を実感してください。

酒巻 依子

酒巻 依子

LESTA代表。高校時代にパワーリフティングと出逢い全日本パワーリフティング選手権では2014年~2016年まで3連覇を果たす。現在はジム内で会員さんたちのサポート・指導を行っている。

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